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友人たちの自家菜園

 私たちは、今もって高校時代の同期会を月に一度開いている。あの60年安保の時の昭和35年卒業組である。96年50代の半ば頃から始めたから通算回数は200回を超えた。懐旧談や時局の政治や経済、社会問題などを話題にしながらの気楽な飲み会である。70才を過ぎた今の常連メンバーは、自営業の者も居るが、大学時代から県外で過ごし定年で故郷へ戻った者、地元の企業や教職、公務員などを勤め上げ定年を迎えた者、など様々である。一線を退いた後、自治会役員や社会活動など地域活動の世話役なども廻ってきたが、どうやらそれも勤め上げた者が大半である。数年前までは会合中に携帯電話が鳴って出入りする者が結構居たが、それも最近はほとんどなく世間との関わりが薄くなったようだ。面白いことにほとんど全員が自家菜園をやって、トマトやナス、きゅうりなどを楽しみながら作っている。中には、栽培技術に年々磨きをかけてブロッコリーやアスパラ、にんにくなど多品種の栽培を楽しんで居る者もいる。皆、採算は度外視した野菜作りである。苗の購入や肥料や支柱など資材代などを計算すると、スーパーなどで野菜を買った方がかなり安く経済的であることは間違いない。それでも新鮮で無農薬で安全な野菜を食べられるなどと言いながら、定年後の自家菜園を楽しんでいる。夏の最盛期には一斉に収穫期を迎える。家族だけではとても消化し切れない量の野菜が採れる。仕方なし近所などに配って食べてもらうが、近所でも大抵の家では自家菜園をやっていて「ご馳走様」などと言ってくれるが、かえって迷惑ではないか、と気を遣いながら配る。最後は、自分の畑で廃棄処分する量が結構多いらしい。こうした仲間の会だから当然、野菜作りのノウハウなどが話題となる。これから自家菜園の本格的シーズンを迎える。しばらくは例会の話題の中心の一つになることは確実だ。とりあえず、集団的自衛権やTPPなど政治談議の甲論乙駁に加え、施肥や病害虫防除など、かなり高度な栽培論議が続きそうだ。
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